＜目の覚めるようなマツバギク＞
奥入谷に別荘があるＩさんは昭和１０年生まれの８０才。最近姿を見ないと思っていたら、何と先月入院していたとのこと。胃を３分の１切除したそうです。毎年検査をしていたのが、今回、異常が見つかって精密検査の結果、手術に踏み切ったのだそうです。
胃癌の場合、胃袋内の表面に腫瘍が出来て、それが拡大成長してから胃壁内部に癌細胞が浸潤してゆく、というのが私の描いていたイメージでした。ですから、その腫瘍を胃カメラで確認した上で手術などの治療を行うものと考えていました。
ところが、実際にはそうではなく、胃の表面の内膜から胃壁の筋肉の中に徐々に癌細胞が浸潤していく、とＩさんは言います。胃の表面にできた初期の癌細胞を見つけるのは難しい場合があるらしい。
従って、単に胃カメラで検査しても見逃してしまうことがあるから、組織を切り取って病理検査をしない限り安心はできないと言います。たいていは、何年もかかって癌細胞が成長して初めて進行癌であることがわかり、とどのつまりは手術による切除ということになります。それで治癒すれば、幸運だったということなのでしょう。
＜珍しい白いマツバギク 路傍で太陽光線に反射してました＞
人生５０年と言われた時代から、今や３０年も４０年も寿命は延びています。Ｉさんは８０才になって手術することが出来て、余命を更に生きられるのは有難い、と言っているようでした。そろそろ畑仕事に手をつけようと、今朝はここまで車で上がってきたという。食事はまだ流動食だそうですが、顔色は良く、体格・体重も従来と変わらず、術後、順調にきているようです。
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